掛け軸
柿子図
- 素材・寸法
- 紙本29.5×126 44×199.5
- 箱
- 河上省吾箱書
- 値段
- 275,000円
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作者略歴
陶芸家。富山県生まれ。中国宋時代の陶器である曜変天目に惹かれて陶芸家を志す。昭和11年京都市八瀬に窯を開き、中国、朝鮮の作陶技術の解明にあたった。昭和15年木の葉天目製作に成功、昭和30年初の人間国宝の一人に認定された。日本工芸会理事。紫綬褒章受章、勲三等瑞宝章受章。 昭和43年(1968)没、75歳。
解説
「十年一日徹異端 浸泥葛衣綻且寒 白片残陶堆壘々 墻頭柿子紅珊々」 私は十年一日の如く変わらず異端を通してきており、泥にまみれた粗末な衣服もほころび、寒さにたえられないほどだ。廃棄した白陶の破片はうずたかく積もるばかりだが、垣の上の柿の実は真紅に熟して珊瑚のようにかがやいている。 はじめにこの詩が書かれたのは昭和16年であった。その後何回かの推敲を経ているが、この詩からは、宗麿が自身を異端と位置付けていたことが窺える。それから約十年後、貫き通した異端は、日本工芸会の設立に結び付き正統のごとく結実した。